雑誌やインターネットで気になる工務店をリストアップしても、信頼できる工務店の選び方や相談方法がわかりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、実際の工務店のホームページ(ウェブサイト)の内容を交えて、工務店のホームページのどこを見て信頼できるか判断すればよいのか、注文住宅を依頼する工務店やビルダーの選び方を紹介しています。建築や家づくりの知識がなくても判断の目安となる方法や、技術力のある工務店を見分けるポイントを紹介しています。
工務店の探し方について役立つ情報を知りたい方、工務店を探す方法を知りたい方は、「工務店の探し方とは?注文住宅を依頼する地元工務店を探す具体的な方法を紹介」の記事をあわせてご参照ください。
目次
工務店の選び方とは?信頼できる工務店を見分けるポイント
工務店選びでもっとも重要なのが、技術力です。高品質な住宅を高い技術力で実現する工務店を選びたいですが、工務店の数が多すぎるため、クオリティにはバラツキがあります。どのような基準で選べばよいのでしょうか。
工務店の種類とは?設計まで請け負うかどうかで分かれる
注文住宅を請け負う工務店は、「設計は設計事務所等に委託し、施工のみを請け負う工務店」と「設計から施工までを一貫して請け負う工務店」の2つに分かれます。
「設計は設計事務所等に委託し、施工のみを請け負う工務店」は、注文住宅の施工のみに特化した工務店です。お客さまからの要望のとりまとめや注文住宅の設計は、提携している設計事務所などが引き受けます。工務店は施工のみを請け負うため、技術力は高い傾向にありますが、設計事務所との連携が求められます。
「設計から施工までを一貫して請け負う工務店」は、注文住宅建設のほぼすべてを請け負います。このような一貫した業務を「設計施工」と呼びます。別会社との連携がないため、スムーズな進行が期待できますが、各工務店に特有の施工仕様が確立されている傾向にあり、設計の自由度が下がる可能性があります。
どちらの工務店にもメリットがあります。まずは依頼したいと思う工務店がどちらのタイプなのか、確認するようにしましょう。
工務店への依頼はエリアが限られる
工務店は、職人や建材の移動が必要になるため、注文住宅を建設できるエリアが限られます。工務店の紹介サイトや雑誌などを参考に工務店を探し、頼んでみたいと思う工務店が見つかったとしても、依頼できるエリアが限定されるため、建てたい場所によっては依頼できないことがあります。
そのため、注文住宅の建設予定地の周辺エリアに対応している工務店から選ぶ必要があります。依頼したいと思う工務店の対応エリアを確認すると良いでしょう。
信頼できる工務店をホームページに記載された情報から選ぶ方法とは?
また、技術力があり信頼できる工務店をホームページに掲載された情報から選ぶためには、どのようなページのどのような情報を確認すればよいか、見分けるためのポイントを押さえておく必要があります。
そこで、この記事では、建築業界に精通したプロの目線で、工務店のホームページに記載されている内容から、信頼できる工務店を見分ける方法を解説します。
今回ご紹介するポイントすべてを網羅している工務店は、おそらく無いと思われます。注文住宅を依頼するにあたって、どのポイントを重視して工務店を選べば良いかの目安としてください。選ぶ際の基準は、この記事内の「どのポイントを確認すればよいか?重視するポイントごとの確認すべき情報を紹介」の内容をご参照ください。工務店のウェブサイトに掲載していない情報もありますので、書いていないけれど気になるポイントがあれば、直接問い合わせるようにしましょう。
会社規模や年間施工件数から工務店の信頼性を確認する
※会社の規模や従業員数、年間施工件数などに違いがあることを示し、キャプチャを用いてどこを探せば信頼性を確認することができるかを解説します。
信頼できる工務店を選ぶために、まずは会社の規模や従業員数、年間の施工件数などをを確認することが有効です。
会社はいつ設立されているか
会社の設立年から何年経っているかを確認することは、工務店の経営状況を理解するうえでも有効です。
長くつづいている工務店であれば、それだけ確認できる事例が増えます。また、雨漏りや住宅の歪みなどの不具合は、発生するまでに時間がかかります。そのため、施工した住宅で不具合が出ていないかどうかは、長く経営がつづいている工務店でないと確認することができません。
また、住宅瑕疵担保履行法では、工務店は住宅の主要構造部分の瑕疵(欠陥)について10年間は責任を負うことが義務付けられています(参照:国土交通省|住宅瑕疵担保制度ポータルサイト)。少なくとも設立から10年以上が経った工務店を選び、過去に住宅の不具合が発生していないかを確認すると良いでしょう。
従業員数・会社の規模
注文住宅を請け負う工務店は、「設計から施工までを一貫して請け負う工務店」と「設計は設計事務所等に委託し、施工のみを請け負う工務店」の2つに分かれます。
設計から施工までの一貫して請け負う工務店の場合、工務店に在籍する設計士の人数を確認するようにしましょう。それほど大きくない工務店の場合、建築士が1人という工務店もあります。その場合、複数の住宅の設計を1人で行うことになるため、細かいチェックなどに手が回らない可能性があります。
施工工事については、施工管理技士などの技術者(有資格者)の人数を確認しましょう。建設現場を監督することができる専門的な技術を持った従業員の数を確認することで、工務店の信頼性がわかります。
工務店 | 従業員数 | 年間施工件数 |
---|---|---|
株式会社伊藤工務店 | 8名(+常傭大工14名、提携大工10名) | 未記載 |
クウェスト株式会社 | 5名 | 5件 |
株式会社 ハウステックス | 30名 | 45件 |
株式会社 平成建設 | 585名 | 100件 |
(2021年4月 記事作成時点)
注文住宅の年間施工件数
注文住宅を信頼できる工務店に依頼する場合、施工実績が重要になります。施工実績を確認するためには、注文住宅の年間施工数を確認すると良いでしょう。
工務店はいくつかの業態に分かれており、注文住宅の施工を請け負う工務店だけでなく、リフォームに特化した工務店や、水道工事などを主に請け負う工務店などがあります。そのため、創業年数が長くても、注文住宅の施工実績に乏しい工務店もあります。
注文住宅の施工を請け負っている工務店を見分けるポイントが、注文住宅の年間施工数です。工務店によっては年間の受注数をホームページに記載しているところもありますが、ここにはリフォームのような、注文住宅の施工以外の受注も含まれる可能性があります。そのため、注文住宅の年間施工数の確認をオススメします。
実績事例の数や内容を元に工務店の技術力を確認する
信頼できる工務店は、自由な間取りや独自の要望などを形にする技術力を持っています。工務店の技術力をホームページに掲載されている情報から見分けるポイントについてご紹介します。
地元での実績
工務店は、ハウスメーカーと比較すると小規模ですが、お客様の要望や敷地の条件、予算や法令に配慮した住宅の設計を得意としています。地域密着型の工務店が多く、地元での評判が工務店の実績に影響します。
そのため、工務店の地元での施工実績を確認すれば、工務店の技術力を確認することができます。技術力が低く、雨漏りなど住宅の不具合が多い工務店は、地元内の口コミで評判が広がり、地元での実績が少なくなる傾向があります。
また、地域によって土地の環境や各種法令の基準が変わることがあります。地域の土地や気候、その地域ならではの建築法令に精通した地元の工務店であれば、より信頼できる工務店と言えます。
構法(工法)の実績
安定した住宅の品質を実現するために、認定を受けた登録工務店のみが使用できるようにした特殊な構法があります。これらの登録工務店は、事前に構法の認定を受けているため、技術力が保証されていて安心できる工務店だと言うことができます。
これらの登録構法の実績が多ければ、それだけ技術力のある工務店であることがわかります。
主な構法は以下の3つです。工務店の実績ページから、これらの構法の実績があるか、確認してみましょう。または、各構法の登録工務店を検索することも可能です。特殊な構法の登録工務店の探し方については、「工務店の探し方とは?注文住宅を依頼する地元工務店を探す具体的な方法を紹介」をご参照ください。
SE構法
SE構法は高い耐震性が特長である、木造の工法です。設計事務所や工務店の技術力で品質のバラツキがでやすい注文住宅において、高性能な住宅をコンスタントに実現できる工法です。日本全国に技術力の高い登録工務店があります。
SE構法は、耐震等級や、税金の控除が受けられる長期優良住宅の取得など、金銭面でも優遇を受けることができる構法です。SE構法を使った注文住宅について、詳しくは「SE構法(SE工法)とは?耐震性能や長期優良住宅、おすすめの工務店を紹介」をご覧ください。
重量木骨の家
SE構法のうち、資産価値の高い住宅を施工できるプレミアムパートナーの工務店が施工する「重量木骨の家」があります。SE構法の中でもグレードが高く、地域の気候や環境を熟知した地域密着型の工務店が設計・施工します。
スーパーウォール(SW)工法(LIXIL)
スーパーウォール(SW)工法は、LIXIL(リクシル)が開発した高気密・高断熱・高耐震構造の住宅を実現した工法です。
スーパーウォールパネル、換気システム、高断熱サッシ・ドアを用いた高品質な住宅を建てることができます。各部材をメーカーであるLIXILが生産し、登録工務店が住宅を施工します。
品質について具体的な記載があるか
基本的な住宅の品質(構造の安全性や工事のチェック体制など)の管理を行うことは、工務店として当たり前のことです。品質の最低基準に加えて、どのような品質管理を行っているか、具体的な記載がないか確認しましょう。
例えば、建設現場の工事監理は、通常の工事チェック体制です。自社による工事監理に加えて、第三者(社外の建築士など)による工事監理を行う工務店もあります。社外の技術者を品質管理体制に入れることで、より高品質な住宅を実現しようとしていることがわかります。
また、高い品質管理体制を持つ工務店の多くは、品質の保証サポートが手厚い傾向にあります。住宅に不具合があった場合の保険や、無料の定期点検、数十年単位の長期保証をサポートしている工務店もあります。工務店の品質や技術力を確認する目安になりますので、確認してみてください。
スタイル・作風・テイストの幅
自分に合った工務店を選ぶためには、工務店の実績のスタイルや作風、テイストを確認することは重要です。この際、工務店の作風を確認するポイントは、作風が1つに固定されているか、固定されずに複数見られ幅があるか、という点です。
工務店の実績の作風が固定されている場合は、わかりやすく、自分の好みの作風かどうかを確認しましょう。テイストが変わらないので、好みが合えば失敗は少ないですが、テイストとはずれた要望に応えることには不得手な傾向があります。
建築家の作風が固定しておらず、テイストに幅がある場合は、工務店はその都度の要望に合わせて設計している可能性が高いです。さまざまな条件に対応しているので、それだけ技術力が高いとも言えるでしょう。
また、設計は設計事務所等に委託し施工のみを請け負う工務店の場合、注文住宅の作風は、工務店と協力関係にある建築家の作風に影響を受けます。提携の建築家の数が多く、建築家の作風の幅が広ければ、注文住宅を依頼するときも自分に合った住宅に近づくことになりますし、それだけさまざまな条件に対応している工務店は技術力が高いと判断することができます。
長期優良住宅など住宅ローン控除のメリットが受けられる申請手続きから資金面で有利になる手続きをサポートしてくれるかを判断する
注文住宅の建設には、設計や施工以外にも、さまざまな申請業務などが発生します。これらに対応した工務店でなければ、お客様自身で処理する必要が出てきますので、事前に確認することが重要です。住宅ローン控除や助成金などの申請に対応しているかを確認することで、技術だけでなく、資金面でも有利になるサポートが受けられます。
各種申請等への対応
注文住宅を建てるにあたり、フラット35などの住宅ローン制度や、補助を受けるための性能評価などのために、各種の申請が必要になることがあります。申請にはそれぞれの仕様に合わせた情報整理、性能を満たすための事前の設計、提出先との綿密なコミュニケーションが求められます。
これらの経験があるかどうかは、信頼できる工務店を選ぶうえで重要な目安になります。事前に確認することをオススメします。
申請が必要になる主な制度には、次のようなものがあります。
フラット35(住宅ローン)
金融機関と住宅金融支援機構が提携し提供する住宅ローンであるフラット35を申請する場合、フラット35が求める仕様に適合している証明を取得する必要があります。
フラット35の仕様は独特なため、設計の初期段階でフラット35を意識した設計を行う必要があります。求められる項目が多いため、専用の仕様書を用意したり、図面追記が必要となります。
長期優良住宅
長期優良住宅は、耐震性と省エネ性その他の仕様をクリアした建物で、認定を受けるために申請が必要となります。住宅ローン控除額の拡大など、金銭的にもメリットが大きくなります。
認定取得のためには様々な仕様に適合する必要があり、機器の選定や図面への表記が必要です。また耐震等級2以上を証明するための構造計算や、一定以上の省エネ性を示す省エネ計算が必要となります。
それらの計算資料と追記された図面を用意した上で、確認検査機関と協議を重ね申請する必要があります。
住宅性能表示
住宅性能表示は、耐震性や省エネ性など10分野の性能を証明するものです。住宅性能表示を用いて各種の性能を証明することで、いくつかの補助が受けられます。
例えば住宅性能表示で耐震等級3を証明することで、地震保険の割引が適用されます。このほか、建物の性能の証明にも用いられています。
認定低炭素住宅
認定低炭素住宅は、省エネ性の基準を満たした住宅です。省エネ性だけの証明を取得したい場合や、広さの基準を満たさず長期優良住宅を取得できない場合などに、認定低炭素住宅を採用することがあります。
資金計画について対応しているか
注文住宅を建てるには、どのような住宅にするかと同様に、資金計画についても重要な問題になります。注文住宅を建てるための資金をどのように調達するか、予算オーバーしないためにどうすればよいか、といったお金に関する情報は、多くの工務店は持っていません。
工務店の中には、ファイナンシャルプランナーが在籍し、資金計画についても踏まえたうえで、理想の注文住宅を実現できる工務店もあります。こうした工務店は、ホームページにも資金計画について記載がありますので、確認するようにしましょう。
資金計画を踏まえて工務店と注文住宅を実現する方法について、詳しくは「地元工務店で注文住宅の費用対効果を高めるには?資金計画・住宅ローン・デザイン・品質を高める方法も解説」で紹介していますので、合わせてご覧ください。
具体的な数値を示しているか
住宅に関する各種申請を行うためには、それぞれに求められる性能を証明する必要があります。そのため、工務店に各性能を満たした実績があるかを確認するために、性能に関する具体的な数字を公開しているか、事前に確認することをオススメします。
例えば、長期優良住宅を申請する場合、耐震等級や断熱等性能等級などで一定以上の性能が求められます。これらの性能に関する具体的な数字(耐震等級3を取得している、など)を確認するようにしましょう。
アフターケア・保証について記載があるか
住宅は建物が完成すれば全てが完了になるわけではありません。実際に住んでいく中で、不具合や設備の劣化などが生じます。住宅の不具合に対して、アフターケアや保証について工務店のホームページに記載があるか確認するようにしましょう。
ただし、住宅瑕疵担保履行法では、工務店は住宅の主要構造部分の瑕疵(欠陥、不具合)について10年間は責任を負うことが義務付けられています(参照:国土交通省|住宅瑕疵担保制度ポータルサイト)。つまり10年間のアフターケアについては法律で義務付けられていることになりますので、より信頼できる工務店を選ぶためには、10年以上のアフターケア・保証を約束しているか確認する必要があります。
情報発信の内容からユーザー目線の対応が期待できるかを判断する
ホームページの情報がきちんと整理されているか
ホームページがしっかりできているかも、工務店を選ぶひとつの基準です。ハウスメーカーのホームページと比較すると、予算規模に差があるため、表現は見劣りするかもしれません。しかし、ユーザー目線で情報が整理されていて、料金や依頼方法など、依頼主にとって必要な情報が見えるようにされているかが重要です。
例えば、問い合わせフォームをわかりやすく設置すると親切ですが、設置には費用が発生します。お客さまが利用する目線に立って、適切にウェブサイトに費用をかけているかがわかれば、実際に住宅を一緒につくる場面でも同様にお客さまの目線で対応してくれる工務店だと判断できるでしょう。
ブログやSNSを頻繁に更新しているか
工務店の代表やスタッフのブログやSNSの更新頻度は、継続的に依頼を受けていることの指標になります。また、お客様との接点を積極的につくろうとしているため、相談にも親身に応えてくれる傾向にあります。
ホームページ上でオリジナルな情報を発信している工務店は、発信している内容の専門的な情報を知っていると判断することができます。例えば、東京で狭小住宅にフォーカスして注文住宅を建設されている株式会社ホープス様のホームページでは、「ホープスコラム」というページでさまざまなお役立ち情報を発信されています。ホープス様ではこのほかにも実際に注文住宅を建てられたお客様との対談記事など、ユーザーの目線からの情報を積極的に発信されています。
複数の導線(工務店の情報を知る機会)が提供されているか
ウェブサイトやSNSなどのほかに、モデルハウスの見学会や相談会、メールマガジン(ニュースレター、メーリングリスト)など、工務店や注文住宅の詳しい情報などを知ることができる機会を提供している工務店もあります。
前向きに情報を発信している工務店では、こうした機会を利用することで、実際に工務店と契約するとどうなるか、注文住宅が建つとどうなるか、具体的なところまで体験することができます。わからないことなども直接質問することができるので安心です。
こうした機会を発信している工務店があれば、積極的に活用してみると良いでしょう。
ウェブサイト以外の情報発信をしている工務店の例
工務店 | エリア | 発信方法 |
---|---|---|
ベガハウス | 鹿児島 | ショーホーム(実際に建てた注文住宅を引き渡し前に見学する) |
小嶋工務店 | 東京 | モデルハウス |
中鉢建設株式会社 | 神奈川 | メールマガジン |
どのポイントを確認すればよいか?重視するポイントごとのオススメ確認情報を紹介
今回ご紹介するポイントすべてを網羅している工務店は、おそらくありません。どのポイントに絞って選べばいいのか、重視するポイントごとに確認すべき情報をご紹介します。
注文住宅の性能を重視する場合
耐震性や材料、設備など、注文住宅の性能を重視したい場合は、「品質について具体的な記載があるか」を確認すると良いでしょう。品質管理の体制や、どのような材料を使っているか、断熱などの設備はどのように考えられているかなど、性能や品質を重視する工務店は、それぞれの内容について詳しく掲載しています。
合わせて「アフターケア・保証について記載があるか」も確認すると、仮に住宅に不具合が発生した場合にも、性能に関してより信頼できる工務店を選ぶことができます。
コストと信頼性の両方を重視する場合
「構法(工法)の実績」から、特殊な構法の登録工務店の情報を確認すれば、コストと技術力の両方で信頼できる工務店を選ぶことができます。SE構法などの特殊な構法は、登録された工務店の技術力の目安になるほか、住宅ローン控除の優遇や地震保険料の割引など金銭的なメリットの大きい長期優良住宅の認定も受けやすくなります。
特殊な構法の登録工務店の探し方について、詳しくは「工務店の探し方とは?注文住宅を依頼する地元工務店を探す具体的な方法を紹介」をご参照ください。
また「資金計画について記載があるか」を確認することで、工務店がどれだけコストについて意識しているかを確認することができます。住宅の品質だけでなくコストについても重視したい場合は、この項目を確認することをオススメします。
高品質で資産価値の高い住宅を重視する場合
高い品質を誇り、ものづくりに向き合っている技術力の高い工務店やビルダーは、会社の規模が大きい傾向にあります。「従業員数・会社の規模」や「注文住宅の年間施工件数」から、会社の規模を確認すると良いでしょう。
また、「長期優良住宅」や「SE構法」は、費用対効果が高く、資産価値の高い注文住宅を建てるのに適しています。これらの実績があるか確認することもオススメです。資産価値の高い住宅について、詳細は「注文住宅の資産価値をあげるには?工務店と設計事務所を活用して費用対効果を最大化する方法」をご参照ください。
工務店とのコミュニケーションを重視する場合
工務店と綿密なコミュニケーションをとりながら注文住宅を建てたい方は、「複数の導線が提供されているか」に関する情報を確認することをオススメします。積極的に情報発信している工務店は、実際に依頼してからも親身に相談に乗ってもらえる傾向にあります。
また、フラット35など申請が必要な業務が発生する場合は、より細かなコミュニケーションが求められるため、「各種申請への対応」の経験があるかを確認するようにしましょう。
技術力があり信頼できる工務店を選ぼう
自分の好みに合う工務店の中から、信頼できる工務店を選ぶためには、いくつかのポイントに絞ってホームページを確認し、工務店の信頼性や技術力などを判断する必要があります。
- 工務店は数が多く、クオリティにバラツキがあり、技術力があり信頼できる工務店を選ぶのが難しい業界
- ホームページの情報から信頼できる工務店を選ぶには、確認すべきポイントを押さえる必要がある
- 工務店の従業員数や年間施工件数から、信頼性を確認する
- 地元エリアでの実績や構法へのこだわりから、技術力を確認する
- 技術力以外の内容から丁寧な対応が期待できるかを確認する
- ホームページやSNSでの情報発信の内容から、ユーザー目線の対応が期待できるかを確認する
- すべてのポイントを網羅した工務店はないので、重視したい点に絞って確認する
工務店を選ぶ際にホームページを見て比較・判断するポイントを整理すると、ホームページが親切につくられているか、という点に集約されます。どのような情報を提供し、どのような導線でホームページをつくればよいかを理解して公開することができる工務店は、お客さまの視点に立って住宅を提案することができる工務店だということができるでしょう。
長沼アーキテクツは、注文住宅の設計の相談だけでなく、工務店の選び方などの住宅購入相談も受け付けております。どのような工務店を選べばよいかわからない方や、ハウスメーカーよりも費用対効果や品質の高い注文住宅を実現したい方は、お気軽にお問い合わせください。
工務店の選び方に関する事例・リンク
注文住宅の企画・設計・インテリアデザイン
注文住宅の企画・設計・デザインのサービスページです。高いデザイン性を費用対効果高く実現する方法、坪単価や予算の実例、リビングなどの生活シーンがイメージできる写真を紹介しています。家づくりのイメージがつかめる「家づくりハンドブック」もダウンロードいただけます。
工務店の探し方とは?注文住宅を依頼する地元工務店を探す具体的な方法を紹介
工務店の探し方や相談方法についての解説記事です。工務店の種類、ハウスメーカーやビルダーとの違い、工務店紹介サイト(OZONEやSUUMO注文住宅)の活用法、注文住宅に強く、品質・費用・デザインに秀でた工務店の探し方を紹介しています。
SE構法(SE工法)とは?耐震性能や長期優良住宅、おすすめの工務店を紹介
長期優良住宅の認定や住宅ローン控除など、金銭的なメリットも大きいSE構法について解説した記事です。SE構法に対応可能な工務店の探し方やオススメの工務店なども紹介しています。
住まいとお金(FP)相談サービス
ファイナンシャルプランナー(FP)と一級建築士を保有する「お金と住宅のプロ」である長沼アーキテクツが、住宅購入相談や工務店の選び方のご相談をお受けしています。お金の知識はもちろん、住宅設計や土地選びなど住宅にまつわる知識をもとに、あなたの家づくりをサポートします。